服 & Tech について思うこと
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服 & Tech について思うこと
ここ何日か、服についてサーベイしたり思案した時間があって、Ideaとしてまとまってきたので、備忘録としてメモ。
「お前がなんで服について語るんだ」というのはごもっともで、
- 2016年のMIYAKE ISSEY展
- 研究室メンバーの影響
の2点があったという、ただそれだけ。
でも調べてみると意外とおもしろく、アートや音楽業界に近いけど、全然違うし、建築を参照する話も度々出てくる不思議な存在です。
で、今回は先に結論を話しておきます。
補足説明は以下にずらずらと並びますが、知識が少ないこともあったり、個人的な感想・意見なので、賛否両論が分かれるはずです。
ただ、結論部分には多少の自信があるので、そこを先に述べます。
「B向けのファブリケーション企業が、デザイナー(or組織のダイエットが済んだメゾン)からデザインを受け取り、注文数に応じて生産/販売」
という今のOnline上の音楽業界に近いような、デザイナーと消費者が直接繋がれる世界の提案です。
MIYAKE ISSEY展
国立新美術館で去年開催されていたもので、友達にタダ券もらって行ったのですが、想像以上におもしろくて、今もまだ頭の片隅に残っているという感じ。
印象に残っているポイントは、
- 1枚布から服を作る、機械的な部分の強い A-POC シリーズ
- 糸と糸の区切りによってできる小さな点のようなものは、ディスプレイでいう1ピクセルに相当するのでは(テクスチャ的なところはコンピュータとの相性を感じる)
という点です。
研究室にて
落合さんやラボメンバーの発信もあって、Yohji Yamamotoの名前を目に/耳にする機会は多いのですが、僕が一番最初にまともに知ったのはこの記事にてです。
特に、この写真がやたらに脳裏に焼きついたのですが、自分でも不思議なものです。
(思っていたより背が低かった、とか、もっと高潔感があると思い込んでた、とか)
あとは、最近のことで言えば、
この件ですね。
僕の恩師が、田中泯さんとずっと仕事をしていた人だったので、山本耀司さんとは直接知り合いではなかったものの、世代としての興味というのも少しずつ強くなっていました。
そんなこんなで、『山本耀司』という人に対する興味もまた、服への興味の入り口となった気がします。
他にも印象的な記事が多かったので、いくつか。
没個性ということでしょうか?
「そうです。みんないろんなグループに属していて、ひとりでは勇気がなくて(ファッションを)えらべない。それはもうむかしから日本はそうなんですが、要するに、いま流行っているもの、仲間たちが着ているもの、まわりが着ているもの、にたいして疑いを持てなくなっている。僕はいつもそれが残念だと思っていて。というのも、ファッションは消費するものではなくて、一緒に生きていくものなんだ、ということを最終的には伝えたいので」
山本:“Welcome to the hell”って感じだよね。
僕がこの世界に入ったときも、その頃ビッグと言われていたデザイナーや流行を全否定することから始めました
さて、問題意識はなんだったのか
話を聞いたりしている時に感じるのは、
- デザイナーが活き活きと生き残らない感
- ファストファッションに食われる感
- トップブランドたちの既得権益感
- ファストファッション飽き
あたりが、こう喉につまる感じを醸し出していました。 であれば、欲しい解は、
- Yohji Yamamotoのような魅力的なデザイナーが今後も生まれてくるエコシステムの構築
- デザイナーを守りながら、プレタポルテなどの素晴らしい服をもっと世に浸透させていく
- ファストファッションを全否定するわけではないが、ファストファッションをぶち抜く
というところです。
もしこれが正しいとすれば、望ましいのは「プレタポルテの品質を(多少ベクトルの違う意味でも)守りながら、プレタポルテの価格を下げる」ということです。
そうすれば、当たり前ですが、ファストファッションをぶち抜く可能性は出てきます。
であるならば、どこの金を削るかという話になってきます。
まずは、中間生産者にかかるフィーです。
おそらく服作りにおいて、デザイナーがもっとも重要です。
前提として、この重要なデザイナーの立場は守りたいので、彼らのフィーは下げないことを目標にします。
パタンナーや素材メーカーなど、服を作る中で、色々な人たちが関わっているようですが、そこら辺の人たちは、おそらく機械によって置き換え可能な存在です。
CHANELのメイキング動画を「こんだけ手間かけてるから高いんだぜ」みたいに紹介してる記事がどこかにありましたが、細かな作業が多くて機械化のコスパに見合わないだけで、基本的には機械化可能な作業にしか見えません。
であるなら、そういった中間に存在する人たちにかかる費用がまず削れます。
次に削れるのは、店舗展開です。
店舗販売員・在庫管理費, etc 実店舗は金がかかります。
これはめちゃくちゃとっぱらいたいものです。